デザイン

家具のデザインは使い方から考えます。

イスならどんな場面で使うのか、収納家具ならどこで何を入れるのかなどです。

構造は必要な形に、必要な強度をもたせようとすることで決まってきます。

木の伸び縮みにも考慮が必要です。

 

その次は見た目の好みで選べるところを決めていくことになります。

軽く細くなどという要求と、強度をあげるということはバランスが難しいです。

ほぞなどのつくりを工夫しますが基本的には強度を優先しています。

部材の角を取ることを面取りといいますが、面の形や大きさも大事な要素になります。

 

木の種類は強度的に問題がなければ好みで選べます。

同じ形の家具でも、色や木目の差で雰囲気に違いが出てきます。

色の違う樹種を混ぜて使うことで、色を生かしたデザインにすることもできます。

 

家具のどの部分にどんな木目の板を使うのか、そういう選択も家具のデザイン的な要素になります。

テーブルなどで板を接ぎ合わせる場合は、使う板の数や幅、木目などで見た目が変わってきます。

主な部分の板ハギでは、同じ木からとれた板、共木を使うということにもこだわっています。

 

無垢の木ならではのデザインとして、耳付きの板を使うことがあります。

樹皮をむいただけの自然なラインを残したものです。

大きな節なども木の味わいに感じられる場合は、お客様とご相談してそのまま使うこともあります。

材料

地元の木を使うようにしているのは、環境にとって良いと考えているからです。

原木を買って製材からやっているのは、自分の好みに合っているためです。

板になった材料がどんな木だったのかわかりますし、同じ木の板はまとめて管理することができます。

乾燥した板を買うのに比べ、​材料費を抑えることもできます。

 

原木は安曇野の材木市場で入札で購入します。

市場に並ぶ木は毎回違いますし、入札なので欲しくても手に入るとは限りません。

結果的に自分のところに来ることになった木には縁があったのだと考えています。

 

製材はその木からどんな板がとれるか考えながら行います。近くの製材所にお願いしています。

木の太さ、種類、節の有無などから使用目的に合わせた厚みに挽いてもらいます。

 

製材された板はまず皮をむきます。皮をつけたまま乾燥させると、虫が多く入ってしまいます。

次に桟を入れながら積み、屋外で一年以上乾燥させます。

その後屋外や工房で使う日が来るまでねかせています。製材から使うまで数年は経っていることが多いです。

熱を加えるなどの人工乾燥はしていません。

乾燥に時間がかかることや将来の注文の予測が難しいこともあり、必要な材料が準備できていないこともあります。その場合は乾燥していてすぐに使える板を、材木屋さんから仕入れるようにしています。

 

耐久性や木の味わいということから無垢材を基本にしています。

ただし合板のほうが適している場合もありますので、合板を使うことがあります。

家具のつくり

強度を高めるためほぞによる木組みで作ります。

イスのように動かしたり寄りかかったりする家具は、特に丈夫に作る必要があります。

強力な接着剤を使用し、補強のための部材をつけたり木ネジを使ったりもします。

幅の広い板は幅方向に無垢材を接ぎ合わせて作ります。板矧ぎ(いたはぎ)と言います。

作るものの大きさや部材の使われ方によりますが、幅10〜40センチほどの板を接着します。

平均的にダイニングテーブルは4枚ハギ、食器棚やイスの座面は2〜3枚ハギになります。

 

テーブルなどの天板やイスの座板の取り付けには、駒止めとよばれる金具を使います。

駒止めが使えない場合は専用の金具を使い、角材の反り止めを取り付けます。

どちらも板の伸び縮みに対応するための方法です。

収納家具の開き戸にはスライド丁版を使います。

戸の重みで位置や角度が変わってしまうことがありますが、修正することができます。

塗装

無垢の木という素材の味わいを生かす塗装として、オイル塗装が一番良いと考えています。

エゴマオイルを中心に、溶剤や乾燥剤の少ないオイルを塗っています。

着色はなるべくしないようにしています。削れたりこすれたりした時に目立ってしまうからです。

色の好みには樹種で対応しています。

 

小物や収納家具など色落ちの心配が少ないものは、柿渋などで着色することがあります。

 

オイル塗装の家具はメンテナンスが必要ですが、特別な道具や技術は必要ありません。

​お客様ご自身でお手入れしていただけます。

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